東大神経科の野球チームは内村投手、千谷
捕手という凄いバッテリーであるが、実のところは、各科の対抗で最も弱い方のチームだそうである。
科長の内村先生(大投手)担当の千谷先生(大
捕手)のお許しで後楽園へ見物を許された。
腕自慢の若侍が数をたのんでとりかこんでも、またたくうちに突き伏せられてしまう始末で、同心も
捕手も近よれたものじャない。
彼は
捕手の役人に囲まれて、長崎の牢屋へ送られた時も、さらに悪びれる気色を示さなかった。
かれらは息をのんで瞰下していると、
捕手の同心が打ち水にすべって危うく倒れかかったので、お駒は思わず自分の草履を取って、一方の相手の顔に叩きつけた。