が、
時折り突き入るように尖ってきらめくこともある。
景子が英国ペンクラプの会員となって其の主宰者の彼から招待を受けて彼を此の家に訪問して以来、彼は打ち融けて
時折り裏庭の亭でお茶の会をして呉れたりした。
しかし、捕鯨能率を高めるために、監視船の眼のとどかぬ沖合で、秘かに仔鯨撃ちも犯す捕鯨船は、
時折りあるらしかった。
しぶきが吹きこんで一日中縁側は湿つけ、
時折り雨の中に電車の走つてゐるのが聞えた。
それにつれて、祈祷の告知だった美しい鐘声も古めかしい時鐘となってしまい、かぼそい喜捨を乞い歩く老ラザレフの姿を、
時折り街頭に見掛けるのであった。
葱の白根を餌にして、天南はよく螽※を釣らうとしたが、
時折り蛇に驚かされて、逃げ戻つて來たこともある。
年老いた下婢がひとり彼女のそばに附いていて、その女が
時折り飲物をのませたり、小さな冷肉の片を口のところまで持っていって食べさせてやったりしていた。