煮物しながら読書する習慣らしく、吹きさらしの中に
書棚があって、二百冊ぐらいの書物があった。
右手、プロセニウムに近く、
書棚を背にして塾長用のデスク。
伯爵は、椅子から立って
書棚のところへ行き、それからドイツで印刷された名画集の大きな本を抱えて戻ってきた。
そうしてその入口の両側には、見上げるような大
書棚が、何段となく古ぼけた背皮を並べて、まるで学問の守備でもしている砦のような感を与えていた。
それから私は部屋のすみずみから
書棚や机の裏側、床のつぎめなどを厳密にしらべはじめた。
何処の山から来た木の葉か?——この※を嗅いだだけでも、壁を塞いだ
書棚の向うに星月夜の山山が見えるやうである。
二十歳の彼は
書棚にかけた西洋風の梯子に登り、新らしい本を探してゐた。
さうして東と北の二方の壁には、新古和漢洋の書物を詰めた、無暗に大きな
書棚が並んでゐる。
自分はその後まもなく、秋の夜の電灯の下で、
書棚のすみから樗牛全集をひっぱり出した。