ひとつは九郎右衛門という図太い男の首、他のひとつはお八重という美しい女の首で、先に処刑を受けた男は赤
格子という異名を取った海賊であった。
くめ子は七八ヶ月ほど前からこの店に帰り病気の母親に代ってこの帳場
格子に坐りはじめた。
一旦は躊躇したものの、思い切って
格子をあけると、おなじみの老婢が出て来て、すぐに奥へ通された。
ある年の正月、門松のまだ取れないうちに赤坂の家をたずねると、半七老人は
格子の前に突っ立って、初春の巷のゆきかいを眺めているらしかった。
これから何処へ出るというあてもないので、今夜は早寝かなどと云っていると、表の
格子をあける音がきこえて、子分の亀吉が茶の間へ顔を出した。
わたしは遠慮なしにそのあとについて行くと、老人は先に立って
格子をあけた。
両隣りの人に挨拶して、やがて
格子をあけてはいったかと思うと、たちまち泣き声をあげて転げ出して来た。
障子には棧はあるが、棧は棧でも女郎屋の
格子たア違いますぜ。
見付は小諸風の門構でも、内へ入れば新しい
格子作で、二階建の閑静な御住居でした。
テエブルにかけたオイル・クロオスは白地に細い青の線を荒い
格子に引いたものだつた。