が、食ってしまって見ると、
椀の底に残っているのは一寸ほどの蛇の頭だった。
昔の食事は、汁
椀などはなく、大きな鉢に盛った汁を各自の飯
椀にかけるのだった。
視た眼も舌の味ひも、あつさりと品のよい、みやびやかで、どこか鄙びた珍らしい雜煮の
椀を手にとりあげた。
今や、天地爽麗の季に乗じて、新茶一
椀の服涼は、忙中僅に許さるべき自然の贈りものではあるまいか。
」ばあさんは、三度の食事毎に夫婦が食っている麦飯を、猫の飯
椀に盛り上げてやった。
一
椀の水と一本の羽根楊子とは、既にこの老僕が、用意して置いた所である。
いや、宿を貸す所か、今では
椀に一杯の水も、恵んでくれるものはないのです。
潮遠く引きさりしあとに残るは朽ちたる板、縁欠けたる
椀、竹の片、木の片、柄の折れし柄杓などのいろいろ、皆な一昨日の夜の荒の名残なるべし。
風呂敷を解いて小さい徳利を取出して、栓の堅いのを抜きまして、首を横にしてタラ/\/\と彼是れ茶
椀に半分程入れて、