彼に於ては、すべての罪は皆「
業」に依る必然的なものであつて、自分の責任ではないのである。
頂上の噴火口に投げ込まれた切支丹宗徒の怨念のなす
業だという流言が、肥筑の人々を慄れしめた。
此を仮り来りて以て建文の位を遜れるに涙を堕し、燕棣の国を奪えるに歯を切り、慷慨悲憤して以て回天の
業を為さんとするの女英雄となす。
「過去の
業」という言葉はこういう不幸を比喩的に説明するために用いられたのであろう。
人の世のすべての迷いはこの二つの道がさせる
業である、人は一生のうちにいつかこのことに気がついて、驚いてその道を一つにすべき術を考えた。
おぬしほどの力量があれば、城の二つ三つも攻め落さうは、片手
業にも足るまじい。
前世の
業と断念めて、せめて近所で、蕎麦か饂飩の御都合はなるまいか、と恐る恐る申し出ると、饂飩なら聞いてみましょう。
この港の工事なかばなりしころ吾ら夫婦、島よりここに移りてこの家を建て今の
業をはじめぬ。