その時に秀忠は将軍の
職を辞して、家光が嗣ぐことになったのである。
五十歳を越えた内供は、沙弥の昔から、内道場供奉の
職に陞った今日まで、内心では始終この鼻を苦に病んで来た。
その仕合には、越中守綱利自身も、老
職一同と共に臨んでいたが、余り甚太夫の槍が見事なので、さらに剣術の仕合をも所望した。
金銀細工は錺屋の
職ですが、これも普通の錺屋には出来ない芸です。
「つまり手先の下をはたらく人間で、表向きは魚やとか桶
職とか、何かしら商売をもっていて、その商売のあいまに何か種をあげて来るんです。
やがてのことに、ご奏者番からご老中
職へ、ご老中からご公方さままで、道々のご警備その他ぬかりのない旨、ご言上が終わると、
では、あすにでもご奉行
職に願いあげて、その旨上申してつかわすゆえ、当分のうち牛は牛づれに、伝六と同居いたせ」
そいつはおそらく君に
職を失わせ、そしてつづいて食を与えないことになろう。
もっともこの二人は、それぞれ東京で
職を持って相応に身を立てていますから、年に二度三度会いますが、私とは方面が違うので、あまり親しく往来はしないのです。
田口というは昔の家老
職、城山の下に立派な屋敷を昔のままに構えて有福に暮らしていましたので、この二階を貸し、私を世話してくれたのは少なからぬ好意であったのです。