完全なる無内容、それに加うるにいたずらなる喧嘩ずき、まるで人間の文化以前の
欠点だけを集成して見せつけられているようであった。
N専門学校の校長様で、真面目すぎるのが、かえってたった一つの
欠点に見えるくらいの、立派な厳格な先生様でございました。
若し一つの言葉の美しさに恍惚たること能はざるものは、小説家たる資格の上に多少の
欠点ありと覚悟すべし。
「泣菫詩集」の巻頭に著者の肖像の掲げてないのは明らかに薄田氏自身も亦この
欠点を知つてゐるからであらう。
だから、真の美点は、何人にもすぐ味得される筈のものだ、従つて、批評の使命は美点を挙げるより
欠点を指摘するにある。
それに無口で大力で正直で何ひとつも
欠点がありませんでしたが、唯そのお人好しがあんまり過ぎるので困りました。
ルイ第十五世時代に出来た飾箱の中に、何一つ
欠点の挙げやうのない、美しい、小さいタナグラ人形があつた。
たゞ一つ
欠点は、顔の真中を通っている鼻が、さきをなゝめにツン切られたように天を向いていることだ。