それは酒
気さえ帯びていれば、皮肉な事ばかり並べたがる、相手の癖に慣れているからだった。
さては今の時の暢
気さは、この浪が立とうとする用意に、フイと静まった海らしい。
時によると、苦心すればするほど、かえって長く見えるような
気さえした。
私にはその顔全体が、ある悪意を帯びた嘲笑を漲らしているような
気さえしたのである。
彼女が唄ふところのものはジゴロ、マクロの小意
気さである。
絶望! そして絶え間のない恐怖の夢を見ながら、物を食べる元
気さえ失せて、遂には——死んでしまう。
私は外套のポツケツトへぢつと両手をつつこんだ儘、そこにはいつてゐる夕刊を出して見ようと云ふ元
気さへ起らなかつた。
自由の空
気! 自由の空
気さえ吸えば、身はたとえ枯野の草に犬のごとく寝るとしても、空長しなえに蒼く高くかぎりなく、自分においていささかの遺憾もないのである。