路の両側しばらくのあいだ、人家が断えては続いたが、いずれも寝静まって、白けた藁屋の中に、何家も何家も人の
気勢がせぬ。
柵は几帳を押しやってふと立ち上がる
気勢を見せたが、
気勢はしつつ、……橋を渡る音も、隔って、聞こえはしない。
聞き澄すと、潟の水の、汀の蘆間をひたひたと音訪れる
気勢もする。
イヤ真に失礼しました匆卒貴様を詰めまして……」と彼は人を圧つけようとする最初の
気勢とは打て変り、如何にも力なげに詫たのを見て、自分も気の毒になり、
そして私の怒りは隣室でバタ/\団扇を動かす家の者の
気勢にも絶間なく煽られてゐた。
ギイギイと落ちついた櫓音と共に、おどろきもせず慌てもせず漕ぎ寄せて来る
気勢でした。
夜を降り通した雨は、又昼を降り通すべき
気勢である。
何か心の中で当てにして来たことが、ぴったり父の心に入らないで、話の
気勢をくじかれたような気がしたのでした。