その
血気の若侍に呼びとめられて、中間はおとなしく立ちどまると、番人は更に訊いた。
いずれも
血気の若侍ばかりであるから、一座の意見すぐに一致して、いよいよ百物語をはじめることになった。
八十吉、清松も
血気の若者、海に生れ、海に生きるからには、魔魚毒蛇の棲みかともはかられぬ遠く南海の底をさぐって、白色サンゼンたる大きな真珠を採ってみせたい。
むやみに白を握りたがる人に強い人はいないものだが、
血気のころは私も覚えのあることだ。
戸外の寂寞しいほど燈の興は湧いて、
血気の連中、借銭ばかりにして女房なし、河豚も鉄砲も、持って来い。
かねて禁断であるものを、色に盲いて
血気な徒が、分別を取はずし、夜中、御堂へ、村の娘を連込んだものがあった。
青年の純真と
血気とは、青年の「夢」を飽くまでも、美しく大胆なものにします。
血気の若武者は、桑名城を死守して、官軍と血戦することを主張した。
君もし
血気の壮士なりとせんか、当に匕首を懐にして、先生を刺さんと誓ひしなるべし。
それを見て取ると葉子の心の中はかっとなったが、笑みかまけたひとみはそのままで、するすると男の顔を通り越して、左側の古藤の
血気のいい頬のあたりに落ちた。