そして
水盤の愛する赤い石をながめながら我が死後、幾何の間、石はこのままの姿を存するであろうかと空想するのでした。
うまく根といっしょに引き抜かれたなら、家に持って帰って、金魚の入っている
水盤に植えようと空想していたのでした。
博士は彩色の飾文字を散らした聖典を見つめてゐて、たまに眼を放てば、うつすり曇る
水盤の中に泳ぐ二尾の魚の金と紅とを眺めるのみだ。
」と、裸體の音曲師、歌劇の唄ひ子と言ふのを振つて見せて、其處で相談をして
水盤の座へ……も些と大業だけれども、まさか缺擂鉢ではない。