またその
活字が、邦字の六号
活字に匹敵するほどの小さいローマ字で、その上ベッタリと一面に組んであるのであった。
しかし内容はともかくも、紙の黄ばんだ、
活字の細かい、とうてい新聞を読むようには読めそうもない代物である。
俊助はこう云う図書館の窓際の席に腰を下して、さっきから細かい
活字の上に丹念な眼を曝していた。
しかしあの時代の
活字本には、当世の本よりも誤植が少い。
そこで自分は聊かそれらの士と共に、真贋の差別に煩はされない清興の存在を主張したかつたから、ここにわざわざ以上の饒舌を
活字にする事を敢てした。
鹿島さんの再び西洋に遊ばんとするに当り、
活字を以て一言を餞す。
「これを」と出した名刺には五号
活字で岡本誠夫としてあるばかり、何の肩書もない。
そこで、ちよいと、忌々しさうに頭を振つて、それから又丹念に、眼を細い
活字の上へ曝しはじめた。
すると其時夕刊の紙面に落ちてゐた外光が、突然電燈の光に変つて、刷の悪い何欄かの
活字が意外な位鮮に私の眼の前へ浮んで来た。
(3)金屬製の
活字も、後くも西暦十三世紀の半頃には、東洋で發明されて居つた。