ひとりきりで世話をするにしても、味加
減というものは、厳密に一致するとはいえないから、どうしても、前もって料理に必要な分量だけつくっておくのがよい。
相手の腹が空いているかどうか、この前にはどんなものを食べているとか、量とか質とか、平常の生活とか、現在の身体の加
減とかを考慮に入れなければなりません。
○「おなかが
減いて家へ帰る電車がなかなか来ないときだけ、ちょっとセンチになるわよ。
これは大正の聖代にも似合はぬ物騒さ加
減と云はなければならぬ。
『双葉フアンは、彼の目方が前場所に比べて三貫目
減つてゐたところに敗因があるといふ。
その上、この頃は、年の加
減と、体の具合が悪いのとで、余計、商売に身が入らない。
私等は初めは小声でいろいろ雑談を始めたが、時が段々経つに従つて口数が
減つて行き、そこに横になつてまどろむものもあつた。
嗚呼天地味ひなきこと久し、花にあこがるゝもの誰ぞ、月に嘯くもの誰ぞ、人世の冉々として
減毀するを嗟し、惆として命運の私しがたきを慨す。
私の持つているこの象徴的なファンは手紙などはくれないが、そのかわり増えたり
減つたりは決してしない。