)の調子で響いたので、お源が気を揉んで、手を振って圧えた処へ、盤台を肩にぬいと立った魚屋は、
渾名を(め組)と称える、名代の芝ッ児。
胡麻塩頭で、眉の迫った渋色の真正面を出したのは、苦虫と
渾名の古物、但し人の好い漢である。
夜店の二銭のドテ焼(豚の皮身を味噌で煮つめたもの)が好きで、ドテ焼さんと
渾名がついていたくらいだ。
現に仏画師はダアワのことを蓮華夫人と
渾名している。
が番頭の話を聞くと、直ぐに横から口を出したのは、古狐と云う
渾名のある、狡猾な医者の女房です。
」「仁丹」と云うのは、能勢が馬場教諭につけた
渾名である。
彼が「板倉家の大久保彦左」などと呼ばれていたのも、完くこの忠諫を進める所から来た
渾名である。
この女中はのちに「源さん」という大工のお上さんになったために「源てつ」という
渾名を貰ったものである。
平の好風に子が三人ある、丁度その次男に生まれたから、平中と
渾名を呼ばれたと云ふ、わたしの Don Juan の似顔である。