六畳の室は火鉢の盛んな
火勢でむっとする程暖かく、一隅に、机と本箱とが置かれ、机の上には一冊の和書が開かれたままになって居た。
炭塊に燃移った焔は、捲き起された炭塵の群に次々に引火して
火勢はみるみる急となった。
火を入れた暖炉の真赤になる迄
火勢のよくなつた時は、人々の顔もどうやらほんのりと色づいて居た。
もえしきる家の戸口からは、まるで、コンロから火を吐くやうに、炎をはき、そのすさまじい
火勢に思はず、すくみあがる思ひがしました。
仕方がないから
火勢の衰えるのを待ってタケノコの間を縫いながら渡っていると、十字路の右と左に、また五六十本のタケノコがいきなり生えた。