それにもかかわらず、料理人は自分の苦労の足りなさを棚に上げて、飯を
炊くということは、なにか自分の沽券にかかわるもののごとく考えているらしい。
漬物がうまいからもういつぱい、お茶づけでもういつぱい、
炊きたての御飯だからもういつぱいといふ風に、満腹感を感じなければ満足しない。
なんだか気になるので、五月の末に無沙汰の詫びながら手紙を出すと、すぐその返事が来て、来月は氷川様のお祭りで強飯でも
炊くから遊びに来てくれとのことであった。
またマラヤ國では、ブヒラ(Bhilla)族の主婦は飯を
炊くに伽羅栴檀を薪に用ふるなどの諺があります位で、其の産出の多かつたことはこれでも知れます。
御飯をこわくなく、やわらかくなく、上手に
炊くこと。
松薪はヤニの多いものだから火力が一気に上がるし、煤煙もきつくて、飯を
炊くのには適しないように思う。