然し小林が戦争の影響によつて、「
無常といふこと」の如き諦観へ落ちこんで行つたことに就ては、多くの論ずべきことがある。
万物は皆な流れ去るとヘラクリタスも言った、諸行は
無常、宇宙は変化の連続である。
仏教的厭世詩家の観たる造化は、悉く
無常的厭世的なり。
式亭三馬が何年か前に出版した滑稽本の中で、「神祇、釈教、恋、
無常、みないりごみの浮世風呂」と云つた光景は、今もその頃と変りはない。
式亭三馬が何年か前に出版した滑稽本の中で、「神祇、釈教、恋、
無常、みないりごみの浮世風呂」といった光景は、今もそのころと変りはない。
無常の宗教から蠱惑の芸術に行きたいのである……斯様に懶惰な僕も郊外の冬が多少珍らしかったので、日記をつけて見た。
そのあるじとすみかと、
無常をあらそひ去るさま、いはゞ朝顏の露にことならず。