物好きにも程があると、自分で自分を笑いながら西岡は爪先の方向をかえた。
と、隣家の馬丁の倉三が大原草雪のところへ挨拶に上ると、
物好きでヒマ人の草雪はかねてそれを待ちかねていたことだから、
喬介は立上がると、
物好きにも側にいた警察医に向ってこう質問した。
これには何か、面白い因縁咄がおあンなさるんじゃねえかと、ついその、
物好き根性が頭をあげて、お聞きしたいんですよ」
しかしこの女のここへ来たのは
物好きだけではなさそうである。
そのころには
物好きな人たちはわざわざこの研究室をみにきたものだった。
——そうかい、出目でなけァ駄目とは恐ろしく
物好きな女だな?
然るに吾人が爰にて
物好きにも少しくライフの意義に就きて言はんと欲するに至りたるは、決して偶然の事にあらざるなり。
——さう云へば今年の春、上海の競馬を見物かたがた、南部支那の風光を探りに来た、若い日本の旅行家が、金花の部屋に
物好きな一夜を明かした事があつた。