足を踏まれまいと
用心し、ヨロ/\しまいと
用心し、懐中物を掠られまいと
用心し、其上に目的の停留場を乗越すまいと
用心しなけりゃならない。
この事実を皮肉に考へると、日本の作家は「夢」といふ言葉を
用心して使ふ結果、「夢」を書くことまで
用心するのであらう。
そのほかにも二、三人、そういう例があると云い伝えられて、夜は勿論、暁方や夕方や、天気の曇った日には、みな
用心して明神山へ登らない事にしていました。
気の早いものは荷ごしらえをして、いつでも立ち退くことができるように
用心しているものもあった。
そして、静かに、そこらにある車や、木切れなどを蹴散らさないように
用心しいしい歩んだ。
兵営から病院へ、凍った丘の道を栗本は辷らないように
用心しい/\登ってきた。
もし
用心しないでいいのなら、あの趙家の犬めが何だって乃公の眼を見るのだろう。
これは
用心しなければならないのですが、幸いにSと猫と鼻突き合せているから、まだ何事も仕出かさないのでしょう。