だが、かうしたたなの中にも、自然なる分化があつて、地上から隔離する方法によつて、名を
異にする様になつた。
これ又チエホフの主人公と、面目を
異にする所以なり。
時代を
異にし所を
異にするも現在日本に学びつゝある健気な青年学生諸君の胸中には、曾ての日本人留学生と共通の愛国的な若々しい情熱が沸つて居ることであらう。
文学の地図は一民族の領土を限りなく含んでゐるけれど、所詮本質を
異にする土壌に咲く花の香りには、誇るべき限界があるとしなければならぬ。
所謂演出法が、演出家の資質才能によつて、その根本的態度を
異にするやうに、稽古の方法も亦、俳優の力量経験並びにそのテンペラメントに応じて、多種多様であらう。
そこで、「言葉」といふものは、同じ言葉でも、それを遣ふ人の教養如何によつて、全くその面貌を
異にするものであることを知らねばならぬ。
現に予が所蔵の古写本の如きは、流布本と内容を
異にする個所が多少ある。
そして各個人の属する社会的地位によって、その道徳を
異にするのことが始まった。
三ツの語は孰も所謂現象を指すのであるが、目の著け所が多少
異るので、使用の目的を
異にする。
聖書を読むまでと、読後とでは、人間の霊的道徳性はたしかに水準を
異にする。