船の奴等は結局どこへでも船を
着けて卸してから、見付からぬ中に逃げればいい訳である。
八文払って入って見ると、看板の裲襠を
着けている女が腰をかけている、その傍には三尺ばかりの竹の棒の先きが桃色の絹で包んであるのがある。
湯は沸らせましたが——いや、どの小児衆も性急で、渇かし切ってござって、突然がぶりと喫りまするで、気を
着けて進ぜませぬと、直きに火傷を。
仲の町でもこの大一座は目に立つ処へ、浅間、端近、戸外へ人立ちは、嬉しがらないのを知って、家の姉御が気を
着けて、簾という処を、幕にした。
よく気を落
着けて考えてみると、電車から降りるときに、もうあの包を持っていなかったのに気がついた。
彼は、江戸に腰を落ち
着けて、二年ばかりゆっくりと市中を尋ね歩いた。
子供たちは身分に応じて羽二重の黒紋付の小袖を着て、御目見以上の家の子は継※※、御目見以下の者は普通の麻※※を
着けていた。
ともかく担ぎおろして身のまわりをあらためたが、彼女は腰巾着を
着けていなかった。
衣服の内、これを最も派手なるものとす、緋縮緬、友染等、やゝふけたる婦人にてもなほ密かにこの花やかなるを
着けて思出とするなり。
山の上に住んだ時の私からまだ中学の制服を
着けていた頃の君へ。