ところがローマ帝国の全盛時代になりますと、国民皆兵の制度が次第に
破れて来て傭兵になった。
ぽかぽかとした太陽の光に浴していると、ところどころ
破れほころびている袷を着ていても、少しも寒くはなかった。
その光りであたりを見まわすと、もう手入れ前の古屋敷とみえて、天井や畳の上にも雨漏りの痕がところどころ黴びていて、襖や障子もよほど
破れているのが眼についた。
建て付けの悪い肱掛け窓の戸を洩れて、冷たい夜風が枕もとの
破れた行燈の灯をちろちろと揺らめかせている。
身には
破れた古袷をきて、その上に新らしい蓑をかさねて、手には海苔ヒビのような枯枝の杖を持って素足でぶらぶらと迷い歩いている。
午後の陽ざしが、ただ一つ西側にあいた窓から入ってきて、
破れたリノリウムの上に、鉄格子の影をおとしている。
その
破れた箇所には、また巧妙な補片が当っていて、まったくそれは、創造説を信じる人にとっても進化論を信じる人にとっても、不可思議な、滑稽な耳たるを失わない。
それが地面に響きを立てて落ちると、落ちた上に落ちて来るほかの瓶がまたからんからんと音を立てて、
破れたり、はじけたり、転がったりした。
或はこぞ
破れ(やけイ)てことしは造り、あるは大家ほろびて小家となる。