「
神父様の御紹介状にはただお名前だけしか書いてありません、委しい事は御当人から直接訊いてくれ、と、ありますが——」
トルレス
神父、フェルナンデス法弟、その他の者を従へ、パウロの案内によつてその故郷鹿児島へ上陸したのは一五四九年八月十五日、聖母まりや昇天祭の日であつた。
潜入の
神父とか指導者達はまるで信徒の殉教を煽動してゐるやうな異常なヒステリイにおちてをり、それが第一に濁つたものを感じさせる。
教会に残る彼の名はフライ・トマス・デ・サン・アウグスチノ
神父といふ。
この日から、
神父と浦上部落とに熱烈な関係ができたのはいうまでもない。
神父に告白して安定する苦悩ならば、まことの人間の苦悩ではない。
聞けば南蛮寺の
神父の医方は白癩さえ直すと云うことである。
さうなれば間違ひなくこの娘のところへ、悪魔にとつてはコンドゥラート
神父の説教よりも苦手の鍛冶屋が忍んで来るにきまつてゐる。