端的に言へば、私は最近まで、この「し」を以て語根の一部分と見てゐた。
即、神の言葉にも、次第に、会話と地との部分が出来て、其中の
端的な命令の言葉が、諺であつたと思ふ。
僕達青年も刹那主義や自然主義に人生の
端的を教わりながら、実はその一方に、人生の永遠性を求めて止まないんだ。
私は、「白を朗読する」と称する古来の習慣を打破する意味で、「白を言ふ」と
端的に宣言する演劇革新の旗じるしがそこにもあると知つた。
それは、
端的にいへば、相手とする人間から頭脳の協力を得ることができぬといふことである。
「なぜ久しく戯曲を書かなかつたか」と云へば、
端的にいふと、戯曲家としてどうにも張合がなくてしやうがないと思へることが、あまりにも多すぎるからである。
而してその自然を
端的に表現することの如何に難事であるかを力説してやまなかつたから。
そして、こういう連中の批評が実に
端的に核心を射抜いていて驚かされることがしばしばである。
堅く尖った足駄の朴歯が、世界一堅固な伯林の道路面に当って
端的な乾いた反動の音をたてた。