尾張の停車場で他の乗
組員は言合はせたやうに、不残下りたので、函の中には唯上人と私と二人になつた。
ところがちょうど三、四カ月ほど前から、はからずも当時あやうく坐礁沈没をまぬがれた一貨物船の乗
組員を中心にして、非常に奇妙な噂が流れ始めた。
昇龍丸の乗
組員は偶然その地に長逗留して、徒然なるまゝに、真珠採取事業をつぶさに見学するに至った。
尾張の停車場で他の乗
組員は言合せたように、残らず下りたので、函の中にはただ上人と私と二人になった。
さっきは、同室内に乗合わせているノールウェー船(シンガポール沖で撃沈された船)の乗
組員にインタビューし、その神秘な遭難談を原稿にとった。
隣
組員が交替で代表者となり、註文、買入れなどに当る。
雨か風か、わが乗
組員は唇をきッとむすんで、怪船から眼をはなさない。
いや、もっとはっきりいうと、全部で、百七十の噴行艇の乗
組員は、ことごとく日本人でしめられていたのである。