叙事詩の変化の
経路はこの外に、尚有力な道筋がある。
だから、探偵小説に、犯人が見つけ出される
経路が描かれてあったとて、それを直ちに、「悪」を恐怖し、「善」を讃美するものと認めることは当を得ていないかと思う。
僕は『罪の花束』という小説で、若い女優の育つていく
経路を書いたのだが、俳優の場合、どこからが職業人と呼べるか、けじめがむずかしい。
しかしこうはいったとて、実際の歴史上の事実として、ロシアには前述したような
経路が起こり来たったのだから、私はその事実をも否定しようとするものではない。
そして「たましいの発展」を重視する私は永久に青年たちがそこを通って来ることの是非必要なところの感じ方、考え方の
経路を残しておきたいのである。