まあ、そういう看板がふたり坐っていれば、店は自然と
繁昌するわけですが、まだ其のほかに秘伝があるので……。
御承知でもありましょうが、川越という土地は松平大和守十七万石の城下で、昔からなかなか
繁昌の町でした。
ところが、その
繁昌の最中に一つの事件が出来しました。
「以前は赤坂よりも麹町の方が
繁昌だったんですが、今ではあべこべになったようです。
繁昌と云っても今日のようではないので、門前の休み茶屋の数も知れている。
場所が少し偏寄っているので、ふだんはあまり参詣もないようですが、九月十九日の大祭のときには近郷近在から参詣人が群集して、なかなか
繁昌したそうです。
その飴売りのまだ相当に
繁昌している明治時代の三月の末、麹町の山王山の桜がやがて咲き出しそうな、うららかに晴れた日の朝である。
何しろその頃洛陽といへば、天下に並ぶもののない、
繁昌を極めた都ですから、往来にはまだしつきりなく、人や車が通つてゐました。