先「中々うまいね……エー私は書林から使に参りましたが、先生にこれは誠に少々でございますが差上げて呉れろと、主人に斯様申されまして、使に
罷り出でました。
「只今、僧形の怪しい男、是非とも御前にお目通り致し申し上げたき事ござる由にて御門口迄
罷り出でましたる故、きっと叱り懲らしましたる所……」
徳川時代、越後や出羽方面の諸大名が、江戸へ参観交代に
罷り出るには、越後路から三国峠を越えて必ず猿ヶ京の関所を通ったものである。
「御経を承わり申した嬉しさに、せめて一語なりとも御礼申そうとて、
罷り出たのでござる。
私は校長のお招きに應じて講演を致す爲めに
罷り出ました。
過分の茶代に度を失いたる亭主は、急ぎ衣裳を改めて御挨拶に
罷り出でしが、書記官様と聞くよりなお一層敬い奉りぬ。