氏の愛読書は、聖書と、東西の
聖者の著書や、宗教的文学書と変りました。
フロオベエルの後半生は森に隠棲した
聖者の如く静かなものであつたかも知れぬ。
既に此古神道の根本精神は述べて置いたが、
聖者の誕生と、復活とは同一であり、誕生と即位とは、また同時に行はれるものと信ぜられてゐた。
それからずっと堂の奥に常燈明の油火が一つ、龕の中に佇んだ
聖者の像を照らしている。
美しい円光を頂いた昔の西洋の
聖者なるものの、——いや、彼の隣りにいるカトリック教の宣教師は目前に奇蹟を行っている。
私の魂の醜悪さに安息を与えてくれる自分の
聖者を創りだしたい。
來た方をふり返ると大黒島の燈臺の灯だけが、
聖者の涅槃のやうな光景の中に、小賢しくも消えたり光つたりしてゐる。
されどその民の土やせて石多く風勁く水少なかりしかば、
聖者がまきしこの言葉も生育に由なく、花も咲かず実も結び得で枯れうせたり。