男達は複雑な心理錯綜と宿酔に
腐蝕して日増に暗澹たる憂鬱を深めたのに、麻油一人は微塵も同化せずに至極のんびりしてゐた。
一眼では勿論、注意して見てもそれが
腐蝕製版でないことが分らないほど見事にやってのけたのである。
池の胴を挟んでゐる杉木立と青蘆の洲とは、両脇から錆び込む
腐蝕のやうに黝んで来た。
過去の日本を
腐蝕させ、ゆがめさせたものは、なにひとつ、この新しい土地に持ち運んではならぬ。
しかし、仕事の関係で、その「
腐蝕的」な現象には、絶えず顔を顰めさせられてゐる一人です。
洋涛万里を破るの大艦と雖ども、停滞動く事なくむば汚銹
腐蝕を免かれ難く、進路一度梶を誤らば遂に岩角の水泡に帰せむのみ。