私が
自分自身の為仕事を見出したといふこともこの抛棄の決心を固めさせてくれました。
僕はますます気が変のように見られ、しまいには
自分自身でも、或いは僕は変になっているのじゃないかと錯覚を起こしたくらいだった。
あたくしは、
自分自身のことを余り申上げる気が致しません。
が、今すべての成心を去って、公平に
自分自身を考えると、俺は創作家として、なんらの素質も持っていないように思われる。
俊寛は、一緒に陰謀を企てた連中の、こうした辛抱のない、腑甲斐のない様子を見ていると、
自分自身までが情なくなる。
彼女が
自分自身の時間を惜しむ近頃の癖から、もう一つは口やかましい祖父に対する反感から、眠り果てぬ眠りを装うているのだということは、祖母も母も感付いていた。
誰に向けられるともないその腹立たしさが、じつはなかば棄鉢になっている
自分自身に向けられているということを彼自身は知る由もなかった。
人生の問題を考察するという人にして、もしも
自分自身の生活の内容を成しているところの実際上の諸問題を軽蔑し、自己その物を軽蔑するものでなければならぬ。
君は
自分自身を平気で虐げる人のように、ふろしき包みの中から乱暴に幾枚かの絵を引き抜いて私の前に置いた。