ただ生きるといふそれだけの事柄に対して彼ほど
至上のいたはりを具えてゐた人はないだらう。
至上人の居る楽土を遥拝する思想が、人に移り香炉に移つて、今も行はれて居る。
「敏感と聡明とを誇ると共に、個人の権威の
至上を叫ぶ文芸の徒よ。
保吉 「哀婉極りなき」? しかし僕の小説は「恋愛は
至上なり」と云うのですよ。
撰択慾を賞揚し追及性を讃美する見地よりすれば、恋愛も一種の人間
至上性の発露であります。
その思想には、人間性の飛躍も、向上も無視した誤謬はあったが、これがために、恋愛
至上といった、空想は破れたのである。
真実を
至上とし、行動を良心の上に置いたからである。
『神無月の一夜』には
至上の光に見とるる和魂の物蔭ほしげの童女さびに、恭謙の柔※の徳を称ふべく、
暴力支配の現代では、暴力の終局の
至上權の法則を誰かが拒否し得やうとは、何人も考へることが出來ないであらう。
その破片が引力によつて中心に吸集されると、ひとつ道がかなた
至上高點に卷込まれて消失せる處は、稻魂の光明に包まれた「三角」である。