至妙な演戯よ! 私の心は涯もない夢幻の奥へ誘はれてゐたのです。
またそれは、あの貧しい老爺だけがのぞき得た
至妙至極の芸術の世界であったのかも知れない。
わたくしは曽て金剛巌師の“草紙洗”を見まして、ふかくその
至妙の芸術に感動いたしたものですから、こんど、それを描いてみたのでした。
蛮野より文化に進みたるは左までの事にあらず、この
至妙なる霊能霊神を以て遂には獣性を離れて、高尚なる真善美の理想境に進み入ること、豈望みなしとせんや。
あはれ、この
至妙の調和より、万物皆な或一種の声を放ちつゝあるにあらずや。