己は其おかげで、何時の世にも賢哲を
苦める落莫の情を、僅なりとも慰める事が出来たのだ。
——けれどもこれは内供にとって、決して鼻を
苦に病んだ重な理由ではない。
しかしとにかく二人ははたで見る目も無惨な哀別離
苦のかぎりをつくし、かたく再会を約して別れました。
ソモ屋上の禽とは如何なる意味を有するや、予は之を解するに
苦む。
孔子の饑餓に
苦められしことあるも、孟子が轗軻不遇に終りしも、帰する所は同一理なり。
維新の際南部藩が朝敵にまわったため、母は十二、三から流離の
苦を嘗めて、結婚前には東京でお針の賃仕事をしていたということである。
僕は僕の自殺した為に僕の家の売れないことを
苦にした。
それは一つには親戚には叱られ、世間にはかげ口をきかれるのを
苦に病んでゐたせゐもあるのだつた。