内省とか羞恥とか、いはば道徳的観念とでも呼ばれるものに余程標準の狂つたところがあつて、突拍子もない表出には
莫迦だか悧口だか一見見当もつかなかつた。
「芥川龍之介と来た日には大
莫迦だわ!」何と云うお転婆らしい放言であろう。
好い加減人を
莫迦にしているじゃないの? だからあたしはそう云ってやるのよ。
ただ、いい加減に、お神楽堂の上の
莫迦のような身ぶりだとか、手つきだとかを、繰返しているのにすぎない。
※陀多はこれを見ると、驚いたのと恐しいのとで、しばらくはただ、
莫迦のように大きな口を開いたまま、眼ばかり動かして居りました。
——「出て行け! この悪党めが! 貴様も
莫迦な、嫉妬深い、猥褻な、ずうずうしい、うぬぼれきった、残酷な、虫のいい動物なんだろう。