即ち中戸川氏から宛名に敬称すら記さない
葉書がきて、以後絶交だ、とたつたそれだけ書いてあつたと言ふのだ。
道の左側に絵
葉書店があつて、店頭にあらゆる
葉書を飾つてゐるのをながめて居たところが、先ほどのことが気にかかり出して、ゐても立つても居られなくなつた。
今とちがって、その頃は年礼を
葉書一枚で済ませる人がまだ少なかったので、表には日の暮れるまで人通りが絶えなかった。
「いや、いいところへお出でなすった、実は
葉書でも上げようかと考えていたところでした。
彼は焦々した調子でかう言つて、束になつた
葉書や手紙の中から、赤い印紙を二枚貼つた封の厚いのを取り出した。
二十日許りも過ぎてからだつたらうか、源助の禮状の
葉書が、三十枚も一度に此村に舞込んだ。
瘤の一つ二つや血の二三滴より、
葉書一枚、手拭一筋の方が余程彼等には重大に感ぜられると見える。