「貴下、その(憚り様ね)を、
端書を読む、つなぎに言ってるのね。
秋も末になった、白峰の山色を想っていると、N君から、馬上の旅客を描いた
端書が来た。
石家荘で旧友の飛行部隊長を訪ねたことは「北支物情」のなかへも書いたが、その後、大佐から
端書が来て、それにはこんなことが書いてあつた。
その明いたのに気がついた時、無意識にあの別荘番を予期していた私は、折よく先刻書いて置いた
端書の投函を頼もうと思って、何気なくその方を一瞥した。
私は遊び始めてから、暫らく周囲の友だちと会はなかつたので、何となく涙ぐましいやうな懐しさを以て、その
端書に誌された彼の伸びやかな字体を凝視めた。
繪
端書屋の女の子が、あたしのお煎餅を泥坊したのよ。
何にも書くことがなくなると、
端書に二字か三字の熟語の様なものを書いて送ることもあった。
明日帰る時の用意に発車時間を見て置くのと、直江津なる友人へ急用の
端書を出すためである。