姐さんは我利々々の凄腕の冷めたくって
薄情者の男だましの天才なのよと色々と内幕をあばいてきかせる。
先天的な妖婦で、嘘いつはりでかためた
薄情冷酷もの、天性の犯罪者だと言ふのであつた。
すると、早百合姫に附添っていた家来の男女は、
薄情なもので、両人諜し合せ、館も人手に売渡し、金目のものは残らず浚ってどこかへ逃亡してしまいました。
純粋なちりめんを素肌に着た気持ち——一応は
薄情なやうな感触であり乍らしつとりと肌に落ちついたとなると、何となつかしく濃情に抱きいたはられる感じでせう。
なにかというと、だんなはそういうふうに
薄情にできているんですからね。
起き上って私に追いついた細君は、もうその
薄情さには呆れたといってぶうぶういった。
婦人もし艶にして美、美にして艶ならむか、
薄情なるも、残忍なるも、殺意あるも亦害なきなり。
それも寂しすぎると云ふだけなら、何処か古い画巻じみた、上品な所がある筈だが、寂しい癖に
薄情らしい、妙に落着いた所があるのは、どう考へても頼もしくない。
さうすると人間は
薄情なもので、昨日までは毎日来た友だちも、今日は門の前を通つてさへ、挨拶一つして行きません。