一度、人間が手に取り上げて育ててくれたら、決して
無慈悲に捨てることもあるまいと思われる。
「芸に関する限りでは、私は心から敬服はしておりますものの、とても傲慢な、そして、
無慈悲な、人格のないお方でございますよ」
「宅の娘なんぞは、どんな事があっても、あんな
無慈悲なことをさせようとは思いません」などと云うだろう。
彼は自分の莫大な損失に対する償ひを、貪欲と
無慈悲との結果から産み出さうと決心した。
彼ら植物群の本能イズムとそのエネルギーは、人類が従来積上げたあらゆる文化力や防衛力を笑殺し、
無慈悲に蹂躙し、そして無残に破壊して行く。
一度、人間が手に取り上げて育ててくれたら、きっと
無慈悲に捨てることもあるまいと思われる。
警戒兵は、番小屋の中で、どこから聞えてくるともない、
無慈悲な寒冷の音を聞いた。
主「もし/\親分え、そんな
無慈悲な事を為すっちゃア困るじゃアございませんか、友之助は身体中疵だらけでございますぜ」
私の知人には、妻に對する不平を子供に洩して、
無慈悲な父と思はれてゐる人もあるが、私にとつての一番の弱者は母であつた。