三鷹事件の真相がどうあろうとも、惨事の起った直後、
血まみれの現場に立ってアジ演説に利用した党員の品性の低さはやりきれないではないか。
と、その時、ドーンという音がしたかと思うと、ウォーカーはアッという間もなく、
血まみれになって即座に絶命した。
血まみれになって働く穢さよりも、あの無邪気な生き物を殺すのが厭だった。
「なに?
血まみれとな? お武家か町人か、風体はどんなじゃ」
その二本ざしが、のど笛に風穴をあけられて、首のところを
血まみれにしながら冷たくなっているんですよ。
何千という一かたまりの焼死体や、コンクリのカケラと一しょにねじきれた
血まみれのクビが路にころがっているのを見ても、あのころは全然不感症だった。