この鞍部の前面は、小柴が密生している、山麓では緑色の毛氈を敷いたように見えるから、よく方位を
見定めておくとよい。
それが邪魔になって、彼はその娘の横顔をはっきりと
見定めることが出来なかった。
が、昼間舟の在り処を
見定めて、夜行って見ると、舟は何人かが乗り去ったとみえて影もなく、激しい怒涛が暗い岸の砂を噛んでいるだけだった。
その中であやしい黒い雲がいつどこからわいて来るか、それを
見定めるのはなかなかむずかしいことでした。
社会的な実際運動へ走るほかに仕方がないのではないかと、時々思うのですが、然しすべては、ただこの小説の書かれた後に、自分の真実を
見定めるほかに仕方がないのです。
どうやら、そのおういが、自分たちふたりへ呼びかけているようでしたから、ふた足み足近づいて待ち迎えながら顔を
見定めると、だれでもないご番所の小者です。
が、人音のないのを
見定めると、これだけは真新しい酒筵に鮮かな濡れ色を見せた儘、そつと台所へ上つて来た。
勉強次第で主人の方でも給金を増すと云う、兎に角宅へ置いて其の者の腕前を
見定めてから給料の約束を致します。