「老ドクトル閣下、吾々は今や父祖累代の
財宝金銀、あらゆる物をば、全く土芥のごとくに放擲したのである。
が、一言云って置く、不破小四郎は伴作殿の従兄で、関白殿下のご愛臣で美貌と権勢と
財宝とを、三つながら遺憾なく備えて居られる。
伊勢の国鈴鹿の山や近江の高島に本拠を構えて、あまたの国々におしわたり、また都にも押し寄せて、人を殺め、美女をさらい、家を焼き、
財宝をうばった。
何度観ても観あきない作品、それを何処よりも芸術的に演出する、これが、劇団の命であり
財宝である。
所が、千五百五年になると、ボヘミアで、ココトと云う機織りが、六十年以前にその祖父の埋めた
財宝を彼の助けを借りて、発掘する事が出来た。