これらの小説は、つくりもの、
贋物であるのだらうか。
したがつて彼の誠実謹厳な生活自体が不健全、不道徳、
贋物であつたと私は思ふ。
又全く
贋物と云ふ意識は無く、一種の尚古趣味から京都あたりの相当な陶工が自分の手腕を見せるつもりで真剣に作つたものもある。
贋物贋筆を買うのは月謝を出すのだから、少しも不当の事ではない。
よし又それ程巧妙をを極めた
贋物でないにしても鑑定家に良心のある限り、真とも贋とも決定出来ない中間色の書画が出て来るのは自然である。
尤も御所持の御什器のうちには
贋物も数かず有之、この「かなりや」ほど確かなる品は一つも御所持御座なく候。
贋物贋筆を買ふのは月謝を出すのだから、少しも不当の事では無い。