上野行、浅草行、五六台も遣過ごして、硝子戸越しに西洋小間ものを覗く人を透かしたり、横町へ曲るものを見送ったり、頻りに謀叛気を
起していた。
頼んで置いたので、翌くる朝午前二時に
起してくれたが、大裾野は鼻を摘まれても解らないほど、闇黒がどこまでも拡がっているので、少なからず頭を悩ました。
僕は当時僕の弟の転地先の宿屋の二階に大腸加答児を
起して横になっていた。
陳は麦酒を飲み干すと、徐に大きな体を
起して、帳場机の前へ歩み寄った。
俊助はちょいと顔をしかめながら、無造作に時計をポッケットへ返すと、徐に逞しい体を
起して、机の上にちらかっていた色鉛筆やナイフを片づけ出した。
彼は手足の砂を払うと、やっとずぶ濡れになった体を
起して、仲間の若者たちの方を眺めやった。
つついてみると痙攣でも
起してゐるらしい恰好で、しばらくは動けなかつた。
早起きの西山は朝寝の柿江をとうとう
起してしまったらしい。
ただ、幸いにしてこの市の川の水は、いっさいの反感に打勝つほど、強い愛惜を自分の心に喚
起してくれるのである。