まったく私の秘密は私が若し大胆に振舞いさえしたならば恐らく当分の間は発見されずに
過すことが出来たであろうと思います。
恐らくは、何だか、其暮し方の物足らなさに、無聊な一生を、
過すことであつたらうに。
従って、父の在任中、ふた夏を北海道で
過す機会を得たので、いくぶん土地との親しみもついてゐる。
要するに私の考へでは、その時間を誰と共に
過すかといふことで決るのだと思ひます。
自然、われわれの成長を阻む一切のものを、単なる現象として、冷やかにこれを視
過すことができないのであらう。
私は時とすると、物語そのものゝ発展を忘れ、断片的な場面々々を、それぞれ勝手に、自分の好みに通つた空想に結びつけて、愉快な一晩を
過すことさへある。
麦播きがすむと、彼等はこんどは、枯野を歩いて寺や庵をめぐり、小春日和の一日をそれで
過すのをたのしみとしているのだ。
そして彼等も春の都の渦巻の中に、幾日かを
過すのであった。
嗚呼なる哉、吾等晝寢してもあるべきを、かくてつれ/″\を
過すにこそ。