私もご多分に漏れぬ組であるが、日頃、政治や政治家に興味をもたなかつた
酬ひがこゝに現れたのであつて、今更致し方がない。
勤労奉仕の
酬では、田の水に不自由をしないといふことだけではなかつたのである。
その或る者は労少なくして
酬多く、而して其の功も亦た多し、斯の如きものに対しては、志願者の数も自ら多からざるを得ず。
讐には手をもて
酬ひんと思ふこと多く、恩には口をもて報ずること多し。
「鉄幹君に
酬ゆ」の篇には「娶らず嫁かず天童の潔きぞ法と思ふもの」といふ警抜の句いとめづらし。
而シテ外、英米獨露悉ク信ヲ傷ケザルモノナク、日露戰爭ヲ以テ漸ク保全ヲ與ヘタル隣邦支邦スラ
酬ユルニ却テ排侮ヲ以テス。
南洲が討死してより間もなく、即ち明治十二年にこの祠をたてたるは、知己に
酬ゆる一片の涙のほどばしれる也。