そうしてよくこんなに這入ったものだと思われる大勢のお客の間を縫って、一
階二
階と順に上へ昇ったけれども、考えて見ると随分無理な話だ。
私は、まず、八
階まで昇り、京染と帯地の陳列を見せて頂き、それから、七
階、六
階と歩いては、
階段から降りて行ったのでございます。
そして、水際に猫の額ほどの空地もなくなると、第二段
階としてその郊外に向けて農耕地域の上に触角を伸ばしていくのだ。
従って魔法を分類したならば、哲学くさい幽玄高遠なものから、手づまのような卑小浅陋なものまで、何程の種類と段
階とがあるか知れない。
況んや、今日の生活は、目的への手段でもなければ、未来への段
階と解すべき筈のものでもない。
一しきり立て込んだ客も、二
階と階下とに一組づゝゐるだけになつた。
それは三
階の端に近いところで、一日ぢゆう絶対に陽の射す気づかひはなく、障子を立てると昼すぎの一番明るい時でも持つて来た小型本を読むのが苦労だつた。
祇園の方から鴨川を西に渡つて、右へ先斗町へ入らうとする向ひ角の三
階家で、二
階と三
階を宿屋に使ひ、下の、四条通りに面した方に薬屋を開いてゐたのだつた。
一しきり立て込んだ客も、二
階と階下とに一組づゝゐるだけになつた。