鞠をかゞる青い絲や赤い絲の樣に、地球をぐるぐる歩いてゆき度い。
鞠のやうにはずみきつた時間のあとでは、馴れた人も見破れないまことしやかな嘘をついて人々に迷惑をかけ、自分は半日泣きつづけてゐる習慣だつた。
やがて九時にもならんとする頃一鞭あてて走り出せしが、そのガタガタさその危なさ腰を馬車台に打ちて宙に跳ね上りあたかも人間を
鞠にして弄ぶが如し。
さてまたこの信行であるが、末森城に於て重臣林通勝、柴田勝家等に
鞠育されて居たが、老臣共は信長の粗暴を嫌って信行に織田の跡を継せようと企てた。
と、彼は懐中から恭々しく、大きな封書をとりだして
鞠窮如として博士に捧呈した。
萬歳の鼓遙かに、
鞠唄は近く梅ヶ香と相聞こえ、突羽根の袂は松に友染を飜す。