相手は耳順、私は知天命に近からんとする者、この二人が勢いづいてついに
馬鹿野郎を相互連発したのだから私として後悔せざらんとしてもしないわけにはゆかない。
そのうち、すつと電気が消えて私たちの車だけは暗くなつて「
馬鹿野郎、前の車に知らせろ」といふ声「押すな、押すな、そんなに御婦人を押すな」と親切に叫ぶ人もあつた。
ずいぶん無責任な放言、大言壮語で、あさましいが、読者は喜ぶに相違なく、私も読者のオモチャになるのは元々好むところで、私は大
馬鹿野郎であることを嘆かない。
羽山が家を出て後、吉野氏と羽山が一しょに参り、吉野氏は私を
馬鹿野郎よばわりし三十万円出せといゝました。
——
馬鹿野郎、真のプロレタリアは俺のやうに、金銭に敏感でなければならないんだ。